2011年8月4日木曜日

7ヶ月経って

しーがいなくなって7ヶ月経った。
その間には東日本大震災もあり、仕事もあれこれあれこれあり、20代からの夢だった初のボラボラ旅行もあり、仕事もあれこれあれこれあり、春学期が終わり、夏休みが始まり、久しぶりに一人で日本に帰り、家のこともあれこれあれこれあり、なでしこジャパンの優勝もあり、山にも行き、仕事もあれこれあれこれあり、あっという間にもうすぐ夏休みが終わろうとしている。

くーはあれから、ものすごい甘えん坊になり、いつも誰かにくっついていたがる。裏庭で遊ぶときも「一緒に行ってくれなきゃやだ」という。誰かが外から帰ってくると顔を見ながらついてまわる。寝室には猫は入れないというこの家のルールは相変わらずなのだが、それがしばしばつらいようだ。

晩ご飯のあとはファミリータイムと称して、家族三人(山男女、くー)でカウチに座ってテレビを見ながらうたた寝するというのが日課になっている。これをやらないとくーは全く落ち着かない。誰かの膝の上にいると本当に気持ちよさそうにねる。しかし、それでも毎晩の別れのときはやって来る。洗面所に立って歯を磨いたり顔を洗ったりし始めると「え?ウソ?もう寝るの?うそでしょ、ねえ、もっとカウチに座っててよ」と不安気に洗面所の周りをうろうろする。

それで落ち着いて寝てくれることもあるが、しばらく寝室のドアの外でわーわー言ってることもある。たまにドアを開けてみるとたいてい獲物(ひよこのおもちゃなど)が置いてある。「こんなにいいもの持ってきたんだから見てよ」と言いたいのであろう。

「我が家には忠犬のような立派な白髪の黒猫が一匹いる。器量は悪いが愛想は良くてふわふわでゴージャスなヤツだ。そんな愛猫との生活に大満足だ」と思えばいいのだ。だのにやっぱりいつまでも「二匹だったのに」と思ってしまう。

我が家は猫が二匹いる家だったのに。

一匹をかまっているともう一匹は遠慮げにちょっと離れて寝転がっている。
一匹をかまっているともう一匹がどこかでちょろちょろ動き回っている。
カウチに寝転がっていると一人の人間の体の上に二匹が乗っかって場所の取り合いだ。
人間が忙しい時には二匹で仲良くだらーっと寝ている。

そんな我が家だったのに、といつまでもいつまでも思ってしまう。
くーが可愛くて、よしよしとかまいまくっている時もいつも心のどこかで「二匹だったのに」と思ってる。
我ながら女々しい。
くーにも気の毒だ。

まあ、もうちょっと時間がかかるのでしょう。
何やらそのように弱った心持ちで「愛のアランフェス」を何年ぶりかぐらいに通しで読み返したら、ダダ泣きしてしまった。
うーん、年のせいか、心持ちのせいか、やけに涙もろいよなーここんところ。
日本に帰りついた日の翌朝、AKB48の総選挙中継見て、なんの予備知識もなかったのにもらい泣きしちゃったしなあ。

てな感じで夏休みも終わりに近づいての久々の日記でした。
やらなきゃいけないこと山積み。
宿題のたまったカツオくんがせっせと鉛筆削ってばかりで宿題ははかどらないのとおんなじ逃避行為ですな。















しかし不敵な面構えだ。






4 件のコメント:

  1. くーちゃん
    顔の白いポツポツ毛は、白髪なんすか?
    ちょっとしたアクセントになっていて、かっこいいかも。
    こんなシブい面構えなのに意外と甘えん坊さんなのね。
    山女さんの多忙な中で、くーちゃんとのまったりした時間お楽しみなされ。(それをしーちゃんもどっかでまったり見ていることでしょう。)

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  2. tetsです
    元気になるように手を尽くして
    それでも逝ってしまったら手厚く葬って
    そのあと多忙に過ごしても 痛みは消えないんですね。
    もちろんムリに忘れようとするのは不自然なことだと思います。

    この夏「初盆」ですよね 日本でいうところの。。

    くーちゃん 目鼻の配置がワイルドですよね 瞳がすこし
    ロンパってるのもジョニデみたいで男前だ^^

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  3. ぐ です。
    わかるー、うちの猫もすでに9歳。肥満で10kgあるし最近膀胱炎が再発して夜中にぎゃーぎゃー鳴いたりしてるし、洗ってやらないとホームレスみたいに汚いし、この間も
    ソファでなでながら「いつまでこうやってあんたと一緒にいられるかなー」と考えただけで涙出てきた。
    で、いつかその日がきたら残されたもう1匹はすごーくさびしがるだろうなー。きっとまたあと1匹飼わなきゃだめかも、と思った。
    そうだ、山はん、もう1匹飼おう!

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  4. 皆さん、女々しい日記にコメント有難うございます。
    こうやって吐き出していくことで気持ちがすこしずつ落ち着いていくのではないかと思います。猫でこれなんだから、ヒトだとどうなるんでしょうね。世界中の人がこういうことを乗り越えてきたんだなあと思うと、「千の風」が流行るのもわかるわーと思います。

    ずんこはん、ありがとね。ずんも一緒にまったり過ごしに来てね。

    tetsさん、日本の猫ってみんな「可愛い!」という顔立ちをしていると思うのですけど、アメリカの猫はなんかみんな個性強い感じのが多いですよ。以前保護した黒猫はマイク・タイソンそっくりでした。
    「初盆」!そうかー、と思ったら、あわわ、くーの誕生日が8/1だったのをすっかり忘れてました。単独12歳です。

    ぐはん、
    ねえ、本当にそうやっていろんなこと思うんだよね、飼い主は。
    とりあえずくーはこのまま一人っ子でいいかな。くーがいなくなったら(あと8年ぐらい行きそう)次のセットを考えようかなー。でも、よく近所のペット用品屋の「Cat adoption day」をのぞきに行ってるけどね。

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